投資をかじっていると「PER(株価収益率)」というキーワードは聞いたことがありませんか?
有名な投資指標用語ですよね。
では「株式益利回り」はどうでしょうか?
ピンとこない方もいるのではないでしょうか?
私もこの記事を書き出すまで、詳しく知らなかったんですよね。
でも実は、「株式益利回り」を知っておくと、投資の判断力がレベルアップします。
株式利回りを考えて、おいしい株を見つけたいですね。
株式益利回りとは?PERとの関係をシンプルに解説
「株式益利回り」とは、その名の通り「株が生み出す利益に対する利回り」のことです。
具体的には「1株当たりの利益を株価で割る」ことで計算できます。
- 株式益利回り = 1株当たり純利益(EPS) / 株価 × 100
= 1 / PER
PERの応用と言ってもいいですね。
「PERの逆数」で株式益利回りを見ることができます。
たとえば、PERが10倍の企業なら、株式益利回りは10%(= 1 / 10)になります。
逆に、PERが25倍なら、株式益利回りは4%(=1 / 25)です。
つまり、益利回りが高いほど、その企業の利益に対して株価が割安という見方ができるわけです。
PERは「株価が利益の何倍になっているか」を示しますが、株式益利回りは「利益が株価に対して何%か」を示します。
私は配当を目的に、ちょこちょこ買っていた個別株があるのですが、株式益利回りを気にしてなかったどころか、知らずに買っていました。

お恥ずかしい限り…
株式益利回りについて知るきっかけになったのは、ソラマメさん(@35_restart)のブログ記事。

今後、配当狙いで個別株を買おうと思ったときには、チェックしたい指標になりました。
PERと株式益利回りの違いが具体的によくわかる比較
「株式益利回り」に関連して「PER」がキーワードとして出てきたので、具体的にそれぞれの違いを見てみましょう。
仮にA社とB社があったとして話を進めます。
会社名 | 株価 | 1株あたり利益(EPS) | PER | 株式益利回り |
---|---|---|---|---|
A社 | ¥1,000 | ¥100 | 10倍 | 10% |
B社 | ¥1,000 | ¥40 | 25倍 | 4% |
この表からわかるのは、A社は株価に対して多くの利益を出している(=割安)ことがわかります。
一方でB社は現時点では高めの評価(=割高)をされていて、先を見据えて買われているという印象になります。
ここで重要なのは「高PERだから悪い」「低PERだから良い」ではないということ。
PERが低ければ、逆数をとる株式益利回りは高くなるので、表面上の数字はよく見えるものです。
でも、見える数字は現在の数字であり、今の魅力が映っています。

表面的な数字だけでなく利益の内容、利益の質が大切!
未来を予想していくのは難しいですけど、これから先も企業として成長が期待できるのか、安定して利益をあげることができるのかを考えて投資をしたいですね。
株式益利回りから増配余力を考える
株式益利回りを知るきっかけになった、ソラマメさんの記事には日興フロッギーのインタビュー記事が紹介されています。
インタビューされているのは、長期株式投資さん(@budoukamail)です。


夢の配当生活を実現させているスーパー投資家さんです。
長期投資家さんのインタビュー記事で「株式益利回りから増配余力を判断する」というのが参考になりました。
みずほリースは連続で増配していて、予想PERが6.94倍と割安なんです。予想配当利回りが4.33%と高いですが、さらに増配の余力があると思って選びました。
EPS(1株当たり純利益)を株価で割って計算する「株式益利回り」をもとに考えます。みずほリースの場合、株式益利回りが14.82%※です。
※147.05円(2025年3月期の1株当たり純利益)÷992円(2025年4月16日終値)×100=14.82%
株価に対する1株当たりの純利益が14.82%で、それに対して今の予想配当利回りが4.33%だとすれば、まだ配当を増やす余力があるな、という風に判断しています。
年間10万円の配当金ポートフォリオ 長期株式投資さん前編 | 日興フロッギー
配当狙いで株を買っていると、増配パワーはバカになりません。
増配されたら、自分が持っている株の配当利回りが何もしなくても上がるんですよ。

私は配当投資は放置状態なんですが、ジワジワと配当が増えてくれてありがたい。
持ち株を増やすことで、もらえる配当を大きくしていく配当投資は、増配の恩恵も大きくなります。
株式益利回りの数値が増配に直結はしなくとも、増配されやすい株を選ぶ判断材料になりうると考えると、将来的に受け取る配当を大きく育てやすくなるかも。
まとめ:株式益利回りを使ってより深い投資判断を
「株式益利回り」は企業の利益に対する株価の割安度をシンプルに読み解くヒントになります。
PERの逆数という計算のシンプルさから、手軽に活用できるのがいいですよね。
配当狙いの投資戦略や増配余力の見極めにも使える奥の深い指標です。
もちろん、数字がすべてではないのですが「株式益利回り」という視点は、より多面的な投資判断ができるようになる材料になってくれるはずです。
もしあなたが、次に配当株を選ぶときや個別株にチャレンジする際は、ぜひ「株式益利回り」もチェックしてみてください。
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