この記事は「恐怖指数」について紹介しています。
投資指標の1つである恐怖指数は、投資家の怖さや不安など「ネガティブな心理」をあらわしています。
投資家の警戒感が強まると、恐怖指数は高くなります。
大勢の心理には強烈なものがあります。
大勢の心理が、一瞬で大きな波を作ることだってあります。
そして、大きな波には意識しなくとも、自分も流されやすいです。
恐怖指数がどんな指標なのか詳しく、どのように使うのか考えてみましょう。
恐怖指数を投資に活かせれば、自分は冷静でいられるかもしれません。
恐怖指数(VIX指数・日経VI)とは
「恐怖指数」は市場にたいする怖さや不安など、ネガティブな心理をあらわす指標です。
「VIX指数」のことを恐怖指数ということが多いのですが「日経VI」という指数もあります。
「VIX指数」はS&P500、「日経VI」は日経平均から算出されているので、それぞれの市場で恐怖指数が出てくると思ってもらえればいいと思います。
「VIX指数」はS&P500、「日経VI」は日経平均が下落すると、上昇する傾向があります。
「恐怖指数といえばVIX指数」といわれているのは、アメリカのS&P500をもとにしているからでしょう。
大国アメリカの市場で不安が大きくなれば、世界中の市場に影響します。
アメリカが傾けば、ほかの国だって傾くと言われると納得するところはありますよね。
ネガティブな感情が大きくなると、恐怖指数も大きな数字になります。
大勢の心理には強烈なものがあ恐怖指数の計算方法はかなり複雑で、あいにく私が理解できるレベルの計算式ではありませんでした。
興味がある方、数学が得意な方は、恐怖指数の算出方法について調べてみてください。
市場が荒れるほど恐怖指数が高くなる
恐怖指数は市場の荒れっぷりを示す指標ともいえます。
株価の変動が激しくなると恐怖指数が大きくなるからです。
恐怖指数は30以上で「強い警戒感・危機感」を市場が感じているボーダーラインと考えられます。
市場が大きな不安につつまれれば、値動きが急激かつ大きくなり、恐怖指数が高くなります。
恐怖指数が高くなるほど「パニック売り」「狼狽売り」「現金確保」の動きが活発になりやすくなります。
市場が株安へと進んでいくと考えれば、株を手放す動きが妥当ではあります。
しかし、集団心理で傾いた株などの金融資産の価格は、必ずしも適正な価格にはならないことだってあります。
恐怖指数が高いとき、そのまま自分も流れに乗るのではなく、一度冷静になって自分の動き方を考えるのも大切です。
「売られすぎ」の傾向判断に恐怖指数を使う
いま株は「売られすぎ」なのか、全体の傾向を見るのに恐怖指数を使うことができます。
ネガティブな感情は過剰な売りをまねくことがあるからです。
「売りが売りを呼ぶ」のは不安が大きくふくれあがったときです。
そして、株価は不安をパワーに勢いたっぷりに下がっていきます。
同時に恐怖指数は高くなっていきます。
興味深いのは過剰に売られた分は、いずれ買い戻さてれます。
「リーマンショック」や「東日本大震災」は株価を大きく下げるきっかけになりました。
これからどうなるのかわからないぐらい、ひどく景気が悪化しましたが、その後のNYダウや日経平均は景気悪化前以上になっています。
一時的な感情やリスク回避で株式市場から離れた資産が、経済が落ち着きだすと再び株式市場に流れこんできた結果です。
少しずつ不安はやわらぎ、先行きは明るいと見える時期がやってくるからです。
もし「売られすぎ」が予想できれば、底値に近い位置で投資できるチャンスの予想にもなります。
暴落は冷や汗ものですが、すこし冷静になって株価の動きが見れるかもしれません。
アメリカの「S&P500」や日本の「日経平均」を対象にした商品に投資するなら、投資するタイミングを選ぶヒントに恐怖指数を使ってもよさそうです。
個別株投資だと値動きがS&P500や日経平均と一致するわけではないので、恐怖指数を過信はできません。
飛びついてみたら返り討ちにされることだってあるでしょう。
一方で不景気の中で輝きだす企業、再評価される企業もあります。
でも個別株に投資をしていても、経済全体がどんな心理状態なのか、恐怖指数は気にしておいていいポイントです。
恐怖指数だけではなく、ほかの指標も確認しておくようにしたいですね。
とくに個別株投資なら、恐怖指数とほかの指標を組み合わせて投資を考えたいです。
まとめ:市場のネガティブな心理をつかめる恐怖指数
この記事は「恐怖指数」についてでした。
- 「恐怖指数」は市場の怖さや不安をあらわす指標
- 荒れる市場で恐怖指数は高くなる
- 恐怖指数で「売られすぎ」の傾向を見る
恐怖指数は市場のネガティブな心理をみる指標です。
高ければ高いほど「感情的な売り」が強くなっている可能性があります。
冷静をキープできなくなれば、市場は荒れます。
つよいリスク回避の動きはパニックにつながります。
大きな流れには、どうしたって心がゆさぶられますよ。
恐怖指数をつかって「売られすぎ」なのかどうか、じぶんなりに傾向をつかんでおくと、落ち着くための助けになってくれるはずです。
いい時期がいつまでも続くわけがないのが投資です。
苦しいときに、冷静を取り戻せるきっかけとして恐怖指数をつかうのもいいですね。
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